N1 Sample Questions and Instructions (Reading)

問題8 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1、2、3、4から一つ選びなさい。

1)

食器のバラエティーこそ、日本のやきものの特色の一つだと思います。そして、日本人のやきものに対する思いとか愛着は、食器のみならず、種類の豊富さにあらわれているといってもいいでしょう。

私たちは食事のたびに、もちろん料理も食べていますが、知らずに食器も食べているのです。だから、興味、関心がないというのは、不注意なだけなのです。すでに下地はできているのですから、あと一歩踏み込めば、やきものに興味、関心がグッと深まるはずなのだと思います。

(注)やきもの:陶芸品

46)筆者の考えに合うのはどれか。

1)食事のたびに食器を眺めることで、陶芸品への愛着が強まる。

2)日常使う食器に注意を向けることで、陶芸品への関心が高まる。

3)食器を通して陶芸品に興味を持つことで、芸術全般への関心が高まる。

4)家庭に色々な食器を取り入れることで、陶芸品への愛着が強まる。

おとなは子供に「嘘つきは泥棒のはじまり」として正直であることを強要しますが、弱者は苦しい嘘をついてでも自らの尊敬を守ろうとします。論理的に正しいことを理性と呼ぶとすれば、理性的にあることができるのは強者だからです。強者はそれゆえに理性的に弱者の過ちを責めようとしますが、弱者の立場からいえば、それは何の意味も持たないことが多いのです。弱者のする謝罪とは、劣勢を一時的に解消する手続きや儀式にすぎないのです。

47)筆者は、弱者をどのようにとらえているか。

1弱者は正直であることで自らの尊厳を守ろうとする。

2弱者は理性を持って自らの過ちをわびようとする。

3弱者は正論に頼って劣勢を解消しようとする。

4弱者は謝罪することで自らを守ろうとする。

3)

思春期を迎えた最近の子供がストレスに弱いのは、それまでの発達過程で適度にストレスにさらされる経験を十分にへてこなかったことが深く関係している。しかもそれは、彼らが社会化を十分に遂げてこなかったことと等しい。というものも、10代前半までの子供は、それまでの生活圏を出てより広い社会的文脈のなかでいかにして自己を実現させるかという課題に取り組むなかで、もっとも強くストレスを味わうからにほかならない。

48)筆者は、思春期を迎える前の子供にとってどんな経験が必要だと考えているか。

1家庭の外の社会で多くの社会問題に取り組む経験

2日々の生活の場で自分自身と向き合うような経験

3広い社会の中で自分を鍛えることができるような経験

4日常生活の中で個人の発達段階に応じた役割を担う経験

 

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